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別荘地−急斜面の高木−伐採
前年度の台風で1本が倒れたのですが、運良く駐車スペースに・・・・

自宅は斜面上部の家。倒木が自宅を直撃していたら・・・!?
ましてや、斜面直下のお宅に被害が及べば大変な事になる!!!

これが伐採を決断された理由です。

別荘地
45°の急斜面
縦横10mの斜面敷地
上下に住宅・重機使用不可
真横にケーブルテレビの配線

この条件で20mの高木を伐採します。

上の駐車場にはクレーンのアウトリガーを伸ばす場所が無い。
下からもクレーン車は入れない。
地元業者の方も・・・・う〜ん..

そこで、インターネットで見つけていただきました。
木登り部隊の出番です。
結果はこのとおり! 大成功!!!
いったいどうやって・・・・・?
急斜面・直ぐ下には隣家!
これだけの木をこの斜面内に納める必要がある!!!
きびしい・・・・!?

特に傾斜地では安全対策が必須作業です。
一般的なイメージとは異なり、伐採した枝や幹は意外に重く、斜面を転がりはじめると止められないほど、危険な状態になる場合があります。

念には念を! とにかく安全第一です。
まずは単管パイプと鋼管杭でバリケード設置。
木の高さ−水平距離を測定します。
絶対に隣地へ倒せないので、少しずつ、上から正確に切りおとし、敷地内で処理するのが、私達のノウハウです。

とにかく、切る長さが敷地内に収まるかどうか、正確に測定します。使っているのはレーザー距離計です。
水平・垂直・斜距離が一発で測定可能なすぐれもの。
これでも10万円以上もするハイテク機器。
たすかります。
まずは広葉樹から
片っ端から切ればよい訳ではありません。
必ず、切る順番は決まっています。

最も怖いのが、「かかり木」です。
切った木が隣の枝にひっかかってしまうと、その処理に大変な時間がかかったり、思わぬ方向に倒れて事故の元になります。

まずは、枝が横に伸びた広葉樹や低木を丁寧に伐採します。
落とす方向もきちんと決めて、ロープで引っ張りながら切断します。

調節型ランヤードで、ガッチリ体を固定し、安全確保も万全。
上から少しずつ
制限された範囲での仕事。
あせらず、コツコツが基本です。


自分のロープの少し上をカットして、丁寧に進めます。
建物や電線にかからないよう慎重に...


切った後は、ロープを掛けている場所が一瞬にして一番上になるので、なれないうちは、あまり気持ち良いものではありません。


杉やヒノキは、下方の枝もこまめにカットしておきます。
残しておくと、倒れた瞬間に枝が引っかかったり、ぶつけたりするので、危険です。

「自分の方向へ倒れてこないのか?」と言う質問をよく受けますが、絶対無いよう工夫しています。

根元を切断する場合とは異なり、受け口のカットを下向きのV字形にしてあるので、切断面がすべったりしても、自分側に倒れる事はありません。また、必ずロープやワイヤーで引っ張りながら方向を決めて切断します。                                                   
  

← 上部をカットした直後は、こんな感じになります。

少し、降りて支点を変更し、またその上をカット...
その繰り返しで順次降りてきます。

安全柵が威力を発揮!
予定通り小枝も安全柵内に収まっています。
やはり基本は大切です。

あれ・・・・!!
さっきまであった杉やヒノキも、いつのまにか????
丁度小枝がクッションになり、上から細かくカットした幹も大きな音もなく切り落とせました。

幹は、既にウインチで引き上げた後です。
あっと言う間にやってしまったので、切断の瞬間の写真を撮り忘れてしまいました。・・・・残念!!
周辺や、小枝の処理をしっかりやっておけば、本体の切断時間は驚くほど早く終わります。
お手軽ウインチ
現場で一番重宝するのがリョービの小型ウインチ!!

とにかくはやい!! 100kg程度なら急斜面でも楽々引き上げてくれます。

 
玉切り
細かくカットする事を玉切りと言います。
大切な資源ですので、有効利用しましょう。
ご要望通りのサイズに現場でカットします。

単に廃棄するのではなく、椅子やテーブルを作るのも楽しいものです。また、最近人気の薪ストーブ用燃料として活用するのもいいですね。

実は、伐採仕事で、一番時間がかかるのが、後処理なんです。伐採1日なら玉切りや集積作業も1日かそれ以上かかるのが通常です。