安全ですか?
建設業全体の労働災害としては以下のように墜落・転落事故が多く発生していますが、
正しいロープアクセス技術を使用した作業での労災事故報告はありません。
以下のグラフは建設業労災事故の内訳です。
◎ 何故、建設業で転落事故が多発するのでしょう?

                     
頑丈な足場で安全帯も装備しているのに・・・・・・・・何故?

   答えは簡単! 安全帯を装着していても、正しくロープを使用(フック)していないからです。

仮設足場も絶対ではありません。構造物との隙間や段差も多くあります。
脚立や梯子作業の場合でも同様です。適切なロープと安全具を設置すれば、少なくとも転落は防げます。

             安全ロープが邪魔で・・・・・・・・・・・・
             梯子や脚立で届くので、まあいいか・・・・・・・・
             高いところになれているので・・・・まあいいか・・・・・
             頻繁に架け替えをするのがわずらわしくて、つい・・・・・・・・

             結局、安全意識の欠如による事故が圧倒的に多いのです。
           また、使いやすいロープや器具の知識や会社の安全対策の不足も大きく関係しています。


◎ 最初から、ロープにぶらさがっているロープアクセス技術なら・・・・・
  
                作業終了までロープははずしません。
 
                    
バックアップシステムもあります。

                      つまり

     ロープにぶら下がっているので、少なくとも転落の可能性はありません。
   

◎ ロープがきれたら? 支点(アンカーポイント)がはずれたら・・・?

     現場で、「絶対安全」と言う言葉はありません。状況は常に変化するからです。
     それを知っているからこそ、安全意識が高いのです。怖いからこそ・・・・・
     常に、支点・ロープのプロテクト・セルフチェックこの3点の確認を徹底する事です。

     状況に適応した最強のロープと支点を使用し、さらにバックアップシステム又は、
     支点の追加で常に多重の安全確保をしています。

Two rope:異なる支点に接続した2本のロープ(作業用とバックアップ用)で作業する。
Fail safe
:人為的・機械的なミスが発生したとしても安全なシステムで作業する。
※ 上記2項目が、IRATAガイドラインの最大のポイントとなっています。

     道具や自分の技術の限界を知り、現場に合わせた柔軟な対応が求められます。

   
   状況判断・適切な現場対応で何倍もの安全が確保できるのです。


     ● ローププロテクターやコーナープロテクターで、絶えずロープの切断要因を排除しています。

     ● バックアップロープの支点(吊り元)は、必ずメインとは独立したものにしています。

     ● ロープは、スタティックロープ(クライミング用の3〜5倍も強い業務用)を使用しています。
        (11mmのロープで3トン以上の荷重に耐えうる能力があります。)

     ● アンカーの特性や構造物の特性を熟知した、クライマー自身が正しく設置します。

     ● 可能な限り、リビレイ(支点の追加)をして安全確保につとめています。
  
     ● ロープが岩壁や構造物に触れないような対策(ディビエーション)を常に心がけています。

     ● 道具の点検は毎回厳密に行い、経年劣化するロープ等は、規定年数で全廃しています。

     ● 作業前には、セルフチェック後、必ず相互チェックで装備を確認します。

     ● 周りの状況に左右されず、危険と判断したら、現場の権限で即座に作業を中止します。


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